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解約したら、データは取り出せますか

2026.08.17 確認 ・ SaaS COMPASS

解約後にデータが何日残るかを公式に約束しているのは、5社のうち Shopify(2年)と HubSpot(対象プランのみ30日)の2社だけでした。monday.com の「7日」は保持の約束ではなく、閉鎖後にトライアル扱いになる期間です。Asana は解約では消えず無料プランに降格、Squarespace は日数の記載がありません。

取り出すのは契約中です。掲載6サービスのうち Semrush は別稿にします。

先に5つの言葉を決めておきます

エクスポート=入れたデータをファイルにして手元に落とすこと。CSV=Excelで開ける表形式のテキスト。レコード=CRMの1行(顧客1件・案件1件)。ボード/アイテム=monday.com の表と、その1行。猶予期間=解約後もデータが残る期間。

操作も4つに分けます。①解約=支払いをやめる。②アカウント削除=丸ごと消す。③データ消去請求=個人情報を消してもらう。④再開=止めたものを戻す。日数が効くのは①のあとです。

日数が書いてあるのは、5社中2社だけです

サービス解約するとどうなるか公式に書かれた日数この行の読み方
monday.comアカウント閉鎖後は7日間だけ無料トライアル扱い。その後「非アクティブ」になり、本人もチームもサインインできない。有料から無料プラン(2席・3ボード・200アイテム・500MB)へ落とす場合はデータがアカウントに残り、上限超過分も閲覧のみのモードで見られる(新規追加は不可、プライベート/シェアラブルボードは事前にメインボードへ変換しないと利用不可の表示になる)7日。以降は「デフォルトで全データを利用可能にしておく方針」としつつ「無期限に続ける保証はなく、非アクティブなアカウントのデータをいつでも削除する権利を留保する」7日は移行の猶予ではなく、締め出されるまでの時間。完全削除後は取り消せない
Asana有料プランの解約=無料プラン(Asana Personal)への降格。データは残り、失うのは高度なチーム・プロジェクト権限、カスタムフィールド、タイムラインビュー、タスクの依存関係解約は請求期間の末日に有効。保持期間の日数はなし。アカウント削除は30日以内、組織・ワークスペースは90日以内、全データの消去は180日以内日数が出てくるのは「削除したとき」だけ。解約しただけでは消えない
HubSpot解約日以降は無料ツールに降格。中途解約はできず、更新日に解約が成立するMarketing Hub Professional / Enterprise(Marketing Contacts)のみ、解約から30日以内の書面請求でデータ取得手段を提供。30日経過後は保持・提供の義務なし5社で唯一、契約書レベルで日数がある。ただし対象は狭く、30日は請求の期限
Shopifyストアを停止(deactivate)。2年以内なら再開できる2年。別途、個人情報の消去を請求すると、請求が完了してから14日以内に消去。14日が過ぎる前ならサポート連絡で中止できる唯一、猶予が年単位。ただし消去を頼むと14日で不可逆になり、ストアも再開できない
Squarespaceサイトは「Website expired」表示になり、ダッシュボードからいつでも再開できる記載を確認できませんでした。サイト削除の場合は「回復できない」(手動削除なら問い合わせ次第で復旧の可能性ありと記載)期限が書かれていない=無期限に残る、ではありません。書かれていない=約束されていない

HubSpot は用途別の「Hub」と Starter / Professional / Enterprise の「グレード」の掛け算で契約します。30日条項(3.3.3)が効くのは Marketing Hub Professional か Enterprise の Marketing Contacts 版だけ。契約は設定の「サブスクリプション」画面で見られます。この30日は書面請求の期限で、作業期間ではありません。

規約1.3は対象を限定します。「HubSpot Smart CRM および無料サービスについては、サブスクリプション期間の解約または満了の後、当社はお客様データへのいかなるアクセスも提供しません」(原文:for the HubSpot Smart CRM and Free Services, we will not provide you with any access to Customer Data after termination or expiration of your Subscription Term.)。公式の記載はここまでです。ここから先は編集部の判断です。Sales Hub や Service Hub は30日条項の対象でも1.3の対象でもなく、約束が何もない状態のはずです。

無料プランのある3社(monday.com・Asana・HubSpot)は、解約=閉鎖ではなく無料への降格を選べます。Shopify・Squarespace にその選択肢はなく、「Pause and Build」も公式は「減額された月額」とのみ記載、金額は確認できませんでした。

取りこぼすのは「本文以外」です

サービス契約中の書き出し添付・画像書き出せない/移せないものこの行の読み方
monday.com管理者がアカウント全体をzipで一括。ボード単位はExcel全体エクスポートに含まれる(速度優先で除外も選べる)アーカイブ済みボードとworkdoc(monday.com内で書けるドキュメント)、Emails & Activities(メール履歴)のタイムライン。Excel書き出しはテーブルビューのみで、並べ替え・条件付き色分け・サブアイテムの更新は落ちるExcelは画面の表を写すだけ。やりとりの経緯を残したいなら全体zipで取る
Asanaプロジェクト単位でCSVまたはJSON。全体一括は記載を確認できませんでした記載を確認できませんでした記載を確認できませんでした落ちるものの一覧が公式にない唯一の1社。自分で試して確かめるしかない
HubSpotレコードはCSV/XLSX/XLS、ページ・ブログはHTML、Files、HubDB(HubSpot内の簡易データベース)Filesツールでフォルダーごとチェックし「Export (ZIP)」で一括(Super Admin権限が必要。完了後にメールと通知センターでリンクが届く)ワークフロー(自動処理の設定)の実績データ・履歴、ワークフロー内で使ったメールのデータ書き出しの入口が4か所に分かれている。ボタン1つで終わると思って解約日を決めると足りない
Shopify商品・顧客・注文・ギフトカードコード・割引コード・財務データをCSV。テーマは管理画面から商品画像はCSVに入らない(CSVにはURLだけ)移せない:発行済みギフトカード、割引コード、保存したカスタムレポート、訪問者トラフィックデータ。注文は管理画面から取り込めない「書き出せない」ではなく「移せない」。乗り換え先で再発行・再取り込みが要る
Squarespaceサイト本文は.xml(WordPress向け)1形式のみ。商品と連絡先は.csv一括不可。アセットライブラリから1枚ずつギャラリー以外の各種ページ形式、2つ目以降のブログ、ページ固有のヘッダー/フッター/サイドバー、ドロップダウン、音声・商品・動画ブロック、下書き、スタイル設定とカスタムCSS.xmlで出るのは通常ページとブログ1つ分の文章だけ。持ち出せるのは「原稿」であって「サイト」ではない

添付・画像を一括で取り出せるのは monday.com(全体のzip)と HubSpot(FilesツールのZIP)の2社だけです。Squarespace は1枚ずつで、写真100枚なら100操作です。

書き出せることと、乗り換え先に入れられることは別です。Shopify の「移行できない」(原文:can't be transferred)は、割引コードやギフトカードをCSVに出せても新しいストアに取り込めない、という意味です。

契約する日と、解約を決めた日

Q1: そこに置くのは、テキストと数値だけですか
はい5社とも解約時のリスクは小さい。CSVを落とせば終わります
いいえ(画像・動画・添付を置く)Q2へ
Q2: その画像・動画の元ファイルは、自社のパソコンかストレージにも残りますか
はいQ3へ
いいえ(SaaSが唯一の保管場所になる)Squarespace は避ける。画像は1枚ずつしか落とせず、100枚なら100回の手作業になります
Q3: 解約の判断を、更新日の何日前に決められそうですか
30日以上前どれでも間に合います
1週間程度monday.com は全体エクスポートが最大24時間・1日1回。Shopify は画像の移行が終わるまで店舗を止められません
更新日直前HubSpot は中途解約ができず、更新日まで課金が続きます。逆に言えば、更新日までは書き出せます

日数はいずれも各社公式ヘルプ・規約の記載(2026年8月確認)。monday.com の7日はアカウント閉鎖後にトライアル扱いとなる期間で、データ保持を保証する期間ではありません

契約する日に決めておくこと。画像・動画・添付の原本はSaaSの外にも置き、稟議書に「解約後◯日以内に管理者が全体エクスポートを実行し社内ストレージへ保管」の1行を入れます。書き出せないものの一覧を載せているのは4社で、Asana だけ見当たりません。テスト用プロジェクトを書き出して確かめてください。

解約を決めた日は、この順番です。①課金を止める前に書き出しを終わらせる。monday.com は閉鎖7日でサインイン不可、HubSpot は無料ツールに落ちます。②monday.com の全体エクスポートは最大24時間かかり、実行は24時間に1回。7日=168時間なので168÷24で最大7回試せますが、当日の思いつきでは終わりません。③HubSpot は書き出しの入口が4か所に分かれ、レコードは同時3件まで。半日は見ておきます。④落としたファイルを開いて中身を確かめてから解約する。

この5社を、こういう人は選ばないでください

次の人には勧めません。

monday.com は、アーカイブしたボードやworkdoc、メール履歴を記録に残したい人(全体エクスポートの対象外)。Asana は、プロジェクトが数十以上になる人(1件ずつで、50なら50回)。HubSpot は、Marketing Hub Professional 未満で解約後もデータに触れたい人。Shopify は、1〜2か月でやめるかもしれない人(無料プランはなく無料トライアルのみ)。Squarespace は、写真が主役のサイトを作る人。

出典(すべて2026年8月確認)

保持期間や仕様は変更されます。解約を実行する前に、必ず各公式ページで最新の記載をご確認ください。

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