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自動化の実行回数、足りますか

2026.08.17 確認 ・ SaaS COMPASS

結論を先に書きます。4社のうち、月間の実行回数を数えて止めるのは monday.com だけでした。Asana は無制限と公表し、HubSpot は自動化の本数とAPIの1日あたり呼び出し回数、Shopify は1秒あたりの処理量を数えています。ただし monday.com も2026年8月10日から、AIワークフロービルダーで公開できる本数(Standard 3・Pro 20・Enterprise 250)を制限しました。

どこに上限が置かれているか

用語を先に。オートメーションは「ステータスが完了になったら担当者に通知する」のように条件と処理を登録して自動で動かす仕組みです。monday.com はこれを2つに分けて数えます。アカウント内で完結する処理が「自動化」、Slack投稿やGmail送信のように外部をまたぐ処理が「連携」で、枠は別勘定です。

月間実行回数の上限代わりに数えているものこの数字の読み方
monday.com Standard自動化250回/連携250回(別枠)AIワークフロー3本1日8回で限界。試すための枠と考えたほうがよさそう
monday.com Pro各25,000回AIワークフロー20本1日833回。中小企業の実務ラインはここ
monday.com Enterprise各250,000回AIワークフロー250本1日8,333回
Asana Starter以上無制限(公式明記)AI Studioクレジット(月5万〜20万)/1プロジェクト50ルール回数は気にしなくてよい。AIを使う自動化だけ別枠
HubSpot Professional記載を確認できずワークフロー300本/API 62.5万回/日「何回動かすか」でなく「何本作るか」で詰まる
HubSpot Enterprise記載を確認できずワークフロー1,000本/API 100万回/日同上
Shopify Basic以上記載を確認できずワークフロー1,000本/APIレート回数でなく「同時に押し寄せる量」で詰まる

単位は1課金期間(月)あたりのアクション数、金額は米ドル・税別。出典は記事末尾(2026年8月確認)。

見てほしいのは右の2列です。「上限の記載がない=無制限」ではありません。HubSpot と Shopify は回数を数えていないだけで、別の場所に天井があります。

monday.com の「1アクション」は「1回の実行」ではありません

ここが一番誤解されます。monday.com の公式ヘルプは、実行1回で複数のアクションを消費する条件を明記しています。

6人のボード購読者がいる場合、このオートメーションが実行されるたびに6アクションが使われます(原文:if you have 6 board subscribers, 6 actions will be used each time this automation runs.)

項目の作成でも同じです。列をマッピングすると「それぞれが1アクションとして数えられ、さらに項目の作成に1アクションが使われる」とあり、ステータス・担当者・ドロップダウンの3列を設定して項目を作る自動化は1回で4アクション。Gmail・Outlook連携についても「複数のアクションを使う」とだけ書かれています。

公式が挙げている例は4アクションと6アクションです。月250アクションの枠をこの例に当てはめると、月42〜62件分の処理にあたります(250÷6=41.6、250÷4=62.5)。問い合わせを担当3人に通知する自動化を1日15件受ける会社なら 15×3×30=1,350 で、Standard の250は初週で尽きます。

1日何回動かすと、どのプランが必要になるか

月間消費アクション数 = 1日の実行回数 × 1回あたりのアクション数 × 30日。1回=1アクションの最も軽いケースなら 250÷30=8.33 で Standard は1日8回まで(9回で270となり超過)。Pro は 25,000÷30=833.3 で1日833回まで(834回で25,020と超過)です。

1日の実行回数と月間消費アクション数(30日換算・monday.com 自動化枠)

月間消費アクション数(対数目盛)201001,00010,00020,000151020501001日の実行回数(回)Standard上限 2508.332.081.391回=1アクション1回=4アクション(項目作成+3列マッピング)1回=6アクション(購読者6人へ通知)

Standard上限250。1アクションなら8回/日、4アクションなら2回/日、6アクションなら1回/日で限界 縦軸は対数目盛、単位は1課金期間(月)あたりのアクション数 出典:monday.com「Automations and integrations pricing」(上限)/「Automation and Integration actions」(1回あたりのアクション数)

6アクション型では 250÷6÷30=1.39 なので、Standard は1日1回しか回せません(1×6×30=180、2回なら360で超過)。Pro でも 25,000÷6÷30=138.9 で1日138回が上限です。

契約時に出ていく金額で言うと、Standard 5席・年払は $12×5×12=年$720、Pro 5席・年払は $19×5×12=年$1,140。差は年$420です。自動化を業務の柱にするなら、この$420でプランを迷う意味はありません。

上限に達すると、何が起きますか

monday.com には猶予があります。

100%の上限に達すると、オートメーションの実行が一時停止されるまでに72時間の猶予期間が与えられます(原文:When reaching the 100% full quota limit, you will receive a grace period of 72 hours before your automation runs will be paused.)

順番に注意してください。新しいオートメーションの追加と編集がブロックされるのは100%に達した時点で、実行が止まるのはその72時間後です。枠が尽きたと気づいた瞬間には、消費を減らすための設定変更ができなくなっています。 止まったあとは、次の課金サイクルまで戻りません。

Asana は AI Studio のクレジットを使い切ると「AI Studioのルールが実行を停止し、作成者にメール通知が届く」と明記しています。止まるのはAIを含むルールだけです。HubSpot はAPI上限を超えると、以降のすべてのAPI呼び出しに429エラー(上限超過で受け付けないという応答)を返します。Shopify Flow は止めずに遅らせる方式です。

復旧までの長さが最も効く違いです。HubSpot の上限は1日単位なので日付が変われば戻りますが、monday.com は次の課金サイクルまで戻りません。 同じ「上限に達した」でも、数時間か1か月かの差があります。

消費量は、契約後に見えますか

消費量を自動化の実行単位で追えるのは monday.com だけでした。Autopilot Hub の「Usage」タブ、または管理エリアの「Usage Stats」で、進捗バー、期末までの消費見込み、消費の多いボード・作成者・オートメーション別の内訳が見られます。HubSpot は非公開アプリごとのAPIログ、Asana は管理コンソールでAIクレジットを確認できますが、どちらも「自動化が何回動いたか」のメーターではありません。Shopify は実行履歴を14日間保存するだけです。

回数で止まらない3社は、消費量も見えません。 見積もりの立て方と、回数以外の天井(HubSpotの本数、Asanaのルール数、Shopifyの1秒あたりのレート)は、別記事「契約前に、自動化は月に何回動くと見積もれますか」で扱っています。

使うべきでない読者像

monday.com Standard は、通知を複数人に飛ばす運用に向きません。月250回は、6人チームへの通知型なら1日1回分です。

Shopify Basic は、外部サービスと自動連携したい店に向きません。Flow の「HTTPリクエストを送信」が Grow 以上に限定されています。

HubSpot Professional は、ワークフローを部門別・商品別に細かく分ける運用に向きません。実行回数ではなく300本という本数で詰まります。

Asana は、自動化の消費量を毎月把握したい会社に向きません。通常のルールが無制限なぶん消費メーターが存在せず、把握できるのは AI Studio のクレジットだけです。

迷ったら

Q1: 1日に動く自動化は合計5回以上ですか
いいえどの製品でも詰まりません。回数以外の基準で選んでください
はいQ2へ
Q2: 通知やメールを3人以上に同時に飛ばしますか
はいmonday.com なら Standard は不可。Pro から見積もる
いいえQ3へ
Q3: AIに文章生成や要約をさせる自動化を入れますか
はいAsana(クレジット枠あり・超過上限$0に設定可)
いいえQ4へ
Q4: 消費量を毎月見ながら運用したいですか
はいmonday.com(ボード別・作成者別・自動化別に可視化)
いいえAsana(回数無制限・1プロジェクト50ルール)

HubSpot・Shopify はこの2社の代わりではなく、併用時の天井として別に確認する 金額は米ドル・税別、回数は1課金期間(月)あたり(2026年8月確認)

1日の自動化が5回未満なら、この記事の心配は不要です。 6アクション型でも月900、4アクション型でも月600。monday.com Standard(250)だけは届きませんが、残りはどれも余裕があります。

monday.com と Asana で迷うなら、回数だけを見れば Asana です。 monday.com を選ぶ理由は、消費量がボード別・作成者別に見えること。どの自動化が枠を食っているかを毎月潰す運用をするなら、見えるほうが強い。

HubSpot と Shopify は、この2社の代わりにはなりません。 CRMとECの土台なので、「併用したときの天井」として読んでください。

出典(2026年8月確認)

金額はすべて米ドル・税別、回数は1課金期間(月)あたりです。Asana・HubSpot・Shopify の「自動化の月間実行回数の上限」、monday.com の追加アクション購入価格、HubSpot の API Limit Increase アドオン価格、Asana のAI使用パック単価と1実行あたりのクレジット消費量、monday.com で日付列がアクションとして加算されるかどうかは、いずれも公式ページで記載を確認できませんでした。提供条件は変更されるため、契約前に各公式ページでご確認ください。

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