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契約前に、自動化は月に何回動くと見積もれますか

2026.08.17 確認 ・ SaaS COMPASS

出せます。過去1か月の実績件数があれば、7つの手順で月間消費量が出ます。ただし出した数字が合っていたかを契約後に検算できるのは、4社のうち monday.com だけでした。

もうひとつ、見積もりが当たっても別のところで詰まります。HubSpot は自動化の本数、Asana は1プロジェクトあたりのルール数、Shopify は1秒あたりの処理量。回数の見積もりとは別に、この3つを確認しておく必要があります。

(自動化の月間実行回数の上限そのものについては、別記事「自動化の実行回数、足りますか」で扱っています。)

見積もりは、この7手順で出ます

手順やること落とし穴
1自動化したい業務を1行1つで書き出す「見積書が承認されたら請求チームに通知」の粒度で
2各行に「1日に何件発生するか」を書く過去1か月の実績 ÷ 30。勘で書かない
3各行に「1回で何アクション消費するか」を書く通知は宛先人数、項目作成は「作成1+設定する列の数」
4行ごとに 件数×アクション数×30 を計算して合計これが月間消費見込み
5外部連携(Slack・Gmail等)の行だけ別に合計monday.com は自動化枠と連携枠が別勘定。混ぜると判定を誤る
6合計を1.5倍する公式の推奨ではなく、本記事が置く安全マージン
7上限の70%を超えるなら1つ上のプランで見積もる同上。繁忙期と設定ミスの空振りを吸収する幅

手順6と7は公式仕様ではありません。繁忙期・再実行・設定ミスによる空振りを吸収するための、本記事の目安です。

例で通します。案件作成の自動化(項目作成1+列3で4アクション)が1日20件、購読者6人への通知が1日20件なら、20×4×30=2,400 と 20×6×30=3,600 で合計6,000。1.5倍して9,000アクション/月です。monday.com なら Standard(250)は論外で、Pro(25,000)の36%に収まります。この会社が Standard を選ぶと、初日で止まります。

契約時に出ていく金額でいうと、Standard 5席・年払は $12×5×12=年$720、Pro 5席・年払は $19×5×12=年$1,140。差は年$420です。9,000アクションを見込んでいる会社が、この$420でプランを迷う意味はありません。

見積もりが合っていたか、契約後に確認できますか

消費量の見え方追加購入この欄の読み方
monday.comAutopilot Hub の「Usage」タブ、または管理エリアの「Usage Stats」。進捗バー、期末までの消費見込み、消費の多いボード・作成者・オートメーション別の内訳、CSV書き出し追加アクションの価格は公式に記載を確認できず(案内は上位プランへのアップグレード)4社で唯一、見積もりを実測で検算できる
HubSpot非公開アプリごとのAPI呼び出しログ「API Limit Increase」アドオンで1日100万回を追加、1アカウント2回まで。価格は記載を確認できず見えるのはAPIであって「自動化が何回動いたか」ではない
Asana管理コンソールで AI Studio のクレジットを作成者別・ワークフロー別に確認使用パック購入または従量課金。超過上限を$0に設定できる。単価は記載を確認できず通常ルールは無制限なので、そもそも数えるメーターがない
Shopify個別の実行履歴を14日間保存記載を確認できませんでした履歴であって集計ではない

2026年8月時点・各社公式ヘルプで確認。出典は記事末尾。

読み方は1点です。見積もりを外したときに気づけるのは monday.com だけで、残る3社は「回数で止まらない代わりに、消費量も見えない」という設計です。 Asana については、1回の実行が何クレジットにあたるかを公式に確認できませんでした。AIを含む自動化の消費量は契約前に見積もれない、という前提で入ってください。

回数以外の天井は、どこにありますか

HubSpot はワークフローの本数が上限です。Marketing・Sales・Service Hub は Professional 300本・Enterprise 1,000本、Data Hub は400本・1,100本で、複数契約なら「最も上限の高いサブスクリプションで決まる」とあります。部門別・商品別にワークフローを細かく分ける運用だと、実行回数ではなくここで詰まります。

Asana は実行回数が無制限でも、1プロジェクトあたりのルールが50本で固定です。ただしプロジェクト単位なので、分ければ総数は増やせます。Asana で「無制限」が効かなくなるのは、1つの大きなプロジェクトに自動化を集中させたときだけです。

Shopify で先に詰まるのはワークフローの本数(1,000本)ではなく、1秒あたりのレートです。同社は「ポイント」という単位でAPIを制限しており、Basic・Grow は100ポイント/秒、Advanced 200、Plus 1,000。通常の受注処理では詰まりませんが、深夜に在庫を一括更新するような設計だと足りなくなります。分かれ目は月の合計ではなく、一度にどれだけ押し寄せるかです。 また Flow の「HTTPリクエストを送信」アクションは Grow 以上に限定されるため、外部連携を Flow でやるなら Basic は選べません。

monday.com にも本数の天井が加わりました。2026年8月10日から、AIワークフロービルダーで公開できる有効ワークフローが Standard 3本・Pro 20本・Enterprise 250本に制限されています。

使うべきでない読者像

monday.com は、見積もりを立てずに走り出したい会社に向きません。 可視化が優れているぶん、逆に言えば数えないと止まる設計です。上限に達すると新しい自動化の追加と編集がブロックされ、その72時間後に実行が止まります。

Asana は、自動化の消費量を経理として毎月把握したい会社に向きません。 通常のルールが無制限なぶん消費メーターが存在せず、把握できるのは AI Studio のクレジットだけです。

HubSpot Professional は、ワークフローを部門別・商品別に細かく分ける運用に向きません。 300本という本数で詰まります。

Shopify Basic は、外部サービスと自動連携したい店に向きません。 「HTTPリクエストを送信」が Grow 以上に限定されており、機能そのものが使えません。

迷ったら

Q1: 過去1か月の実績件数を出せますか
いいえまず件数を数える。ここが出ないと見積もりは勘になります
はいQ2へ
Q2: 7手順の合計は、検討中のプランの上限の70%を超えますか
はい1つ上のプランで見積もり直す
いいえQ3へ
Q3: 見積もりを外したときに、契約後に気づける必要がありますか
はいmonday.com(ボード別・作成者別・自動化別に可視化)
いいえQ4へ
Q4: 自動化を1つの大きなプロジェクトに集中させますか
はいAsanaは1プロジェクト50ルールで頭打ち。プロジェクトを分ける設計にする
いいえ回数の心配は不要。HubSpotは本数、Shopifyは1秒あたりのレートだけ確認する

HubSpot・Shopify は monday.com・Asana の代わりではなく、併用したときの天井として確認する 金額は米ドル・税別、回数は1課金期間(月)あたり 出典:各社公式ヘルプ(2026年8月確認)

手順1から4まででいったん止めて、その数字を営業に見せてください。 「月9,000アクションを見込んでいるが、このプランで足りるか」と聞けば、回数以外の天井(本数・レート・クレジット)も含めて回答が返ります。見積もりを出さずに「たぶん足りるはず」で契約すると、止まってから数えることになります。

出典(2026年8月確認)

金額はすべて米ドル・税別、回数は1課金期間(月)あたりです。monday.com の追加アクション購入価格、HubSpot の API Limit Increase アドオン価格、Asana のAI使用パック単価と1実行あたりのクレジット消費量、Shopify の実行枠の追加購入可否は、いずれも公式ページで記載を確認できませんでした。手順6の1.5倍と手順7の70%は公式の推奨ではなく、本記事が置いている目安です。提供条件は変更されるため、契約前に各公式ページでご確認ください。

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